2014/06/29

ヤマザキのBLUE BIRD鋳物ミシン

先日からシンガーの15種やそのクローンミシンについて書きましたが、今回は現行で
製造販売されているHA1鋳物ミシン、ヤマザキミシン性BLUE BIRDを紹介したいと思います。
http://item.rakuten.co.jp/axe/10000000/

以前からその存在は知ってはいたのですが、派手なデカル模様や黒い鋳物ミシンに興味がなかったので、全く注目していませんでした。
シンガー15種を買ってみて、ミシンの進化について考え、直線がちゃんと縫えて壊れにくいミシンの良さに改めて気づいたので、このミシンについても調べてみました。

昔のミシン同様、自分で油を注したりというメンテナンスが必要なので、そういうのをやりたくないし水平釜のミシンでないと嫌だと言う人には向きませんが、とにかく一度買ったミシンを長く使いたい、さらに余計な機能はいらない、持ち運びもしないし設置場所があるという人には、安価で購入できるこんないいミシンはないでしょう。

頑丈で、懐も広く、厚地は今のプラスチックミシンよりも対応しています。
かつての足踏みミシンの時代を彷彿とさせるこのデザインの需要は未だにあるようですが、他はどこもこの形のミシンを製造していないので、新品で鋳物ミシンを買いたい場合はほぼこれ一択です。だから、ヤマザキミシンがこのミシンを作り続ける意義が十分にあると思います。

かつては殆どのミシンがこれと同様のデザインで販売されていたので、この形・構造である意味がありますし、是非このまま継続して製造販売してほしいものです。

2014/06/28

ミシンの進化って????

私はシンガー15種ミシンを手に入れて、ミシンって70年から80年ちかく、ほとんど進化していないのではないかと感じました。

コンピューターミシンがメインの現代でも、使う機能の殆どが直線縫い。そして80年程前のミシンでも十分な機能がついていて、縫い目が綺麗。厚地も現行ミシンよりも対応している。
今は押え圧調節がないミシンも結構あるなか、この時代のミシンはほぼ例外なく押え圧調節がついている。
糸調節もできて、送り歯ドロップが出来る。
ボタンホールもアタッチメントが80年くらい前からある。
モーター駆動の電動ミシンが100年以上前からあるとなると、ミシンの根幹部分はほぼ変化がないことになります。

さらに今のミシンは部品の耐久性がなく、壊れやすいとなると、この何十年の進化の過程って本当に必要なものなのかという気がしてくるのです。

もちろん刺繍縫いやコンピューター制御機能などはその進歩の特徴的な部分ですが、多くの人にとって必要かどうかはわかりません。模様縫いをする場合も、手縫いでもできますし、フリーモーション状態にすれば上手い人ならちょっとした刺繍縫いはできます。

コンピューターで全て制御してしまうものに慣れると、いざという時に何もできません。コンピューターはあくまで人間の代わりでしかないのです。
そういうミシンは機嫌を損ねるとうんともすんとも動かない。そして動かない理由が何かわからず自分では解決できない。複雑になりすぎて、普通の人は対処できないのです。
かつてのミシンのようにメンテナンスさえすれば、何代も引き継いでいけるという機械ではなく、数年で買い替えるスマホや携帯・PCのようなデジタル家電みたいになってきています。
私はデジタル家電の耐久性のなさや、頻繁に買い替える風潮には疑問がありますし、そういうものよりも多少不便でも最低限の機能を備えて、飽きのこない、古くならない考えられたデザインの長持ちする機械が好きです。

ミシンの本当のニーズはこういう長持ちする頑丈な直線縫いが綺麗なミシンという事になるのではないかと思います。いまだに職業用を欲しがる人が多い事からもそれは証明されています
模様縫いも最初は面白くて使うかもしれませんが、すぐに使わなくなる、
きらびやかな外観と、これでもかと言わんばかりの機能説明、便利で何でもできるスーパーハイテク刺繍ミシンに心奪われ、大枚はたいて買っても、直線縫いや実用縫い以外ほとんど使っていない人も少なからずいるようです。

こんな事を思うと、改めてミシンや機械の進化・発展について考えさせられるのです。
進化は必ずしも皆に必要なものではなく、一部の人のためになされていて、時には使い手ではなく、売り手のための進化である事も多いのだと感じます。

そして、長年同じものを使う人が切り捨てられていくのは何とも居心地が悪いです。
エコなんて言って体裁だけはよくしている企業が、どんどん資源を消費し、大量生産していくなんて本当は矛盾しています。何でも経済発展が優先される世の中だからしょうがないのでしょうか。

2014/06/26

クローンミシン

日本のミシンはシンガーのミシンを手本にしてそれを模倣し改良することによって発展してきました。
このHA1と言われるミシンは一時多くのメーカーが同じ規格で作っていたものです。

ベースはシンガーの15種。
今では誰も知らないメーカーもあるようで、海外ではクローンミシンと言われているようです。
http://sewing-machines.blogspot.jp/2006/05/japanese-clones-of-40s-50s-and-60s.html

http://www.pinterest.com/laurainalameda/singer-15-clones/

モデルとしているのが、シンガー15種と同じなので、どれも殆ど違いがない。なぜこれほど多くの企業がこれを作っていたのか。
その当時ミシンがかなり売れる商品だった事もあるでしょう。流行・ブームになると一気に雨後の筍のように増える。そして、すぐになくなる。今でもよくありますね。ある食べ物が流行ると、その店ばっかり一時的に増えて、急になくなる。こういうのあまり好きではありません。
便乗、便乗。
このクローンミシンを作っていた中でも、歴史が他よりもあり、オリジナリティとポリシーがある企業が今でもミシンメーカーとして残っているのでしょう。

今や日本も技術先進国となりましたが、かつては欧米の工業製品を真似てほぼ変わらないものを販売していました。今の中国製品の事をパクリ、模造品として馬鹿にできるのかと思っていまいます。

2014/06/24

恐るべきシンガーアタッチメント

ebayでボタンホールアタッチメントを買いました。アメリカではかなり安価で多くのシンガーアタッチメントが出品されています。(日本までとなると送料が高くなりますが。)
このボタンホールアタッチメントもいくつかボタンホールのテンプレートがついていて、鳩目ボタンホールも縫えます。
テンプレートは私が買ったものには5個付いていましたが、それ以外にもあるので、必要に応じて買い足すことが出来ます。
下左がテンプレート、もう1つは本体に装着済み
説明書
取り付けた時はこんな感じです。


また2度縫いすることで非常にきれいなボタンホールになります。職業用ミシンのボタンホールはコンピューターミシンに比べて綺麗にならないという評判を聞いていたので、このボタンホーラーもあまりうまく出来ないのかと思っていましたが、その予想を見事に裏切ってくれました。

            

私が買ったのは1950年代くらいのものですが、それ以前のものはアタッチメント式ではなく、長さと幅をダイヤルで調節して、ボタンホールを縫い上げます。だからスクエアボタンホールのみです。
デザイン的にはこちらの方が欲しかったのですが、たまたま安く買えるものが出ていなかったので、まずアタッチメント式のものを購入しました。箱も形もかつてのアメリカデザインの良さが出ている1930年代式のものも、いつか手に入れたいと思います。

さらに、ボタンホール以外にもジグザグアタッチメントというものがあります。これを付ける事によって、ジグザグ縫いが出来ます。こちらもアタッチメントを付け替える事により、いくつかのジグザグ縫いが出来るようです。
こうなると直線ミシンでも、色んな縫い方ができるので、ジグザグミシンと遜色がなく、ボタンホールの種類を考えると電子・電動ミシンよりも多機能という事になります。

驚愕のシンガーアタッチメント。
50-60年前からアタッチメントにより多くの縫い模様を実現していた事にただ、ただ脱帽です。
古き良きアメリカ、その質の高い工業的大量生産の底力を思い知るばかりです。

2014/06/23

Knee Controller 膝痛っ!

購入したシンガー15種ミシンにはモーターがついていますが、足踏みコントローラーはついていません。なぜなら膝でコントロールするからです。

ミシン右側の穴にレバーを入れて、膝で右に押す事によりモーターが回転し、ミシンが動きます。スピードのコントロールも膝押しの度合いによって簡単にできるので、使いやすいです。


ただし、この膝レバーは固い鉄製なので、ずっと押していると膝あたりが痛くなってきます。よって、梱包時についていたプチプチ(エアパッキン)をそのままつけて使っています。これなら痛くないです。

ベルニナやエルナなどのヨーロッパのミシンでも、かつては膝コントローラーをつけていたようですが、今は膝レバーといえば押えの上下に使うようになりました。

ブラザーのコンパル電子ミシンもこの方式を取っていたミシンで、手元操作の他に膝レバーでミシンをコントロールできるようになっています。
このミシンは垂直釜でブラザーのデザインの良さが出たバランスのとれたミシンだと思うので、ちょっと欲しい気持ちもあります。

2014/06/22

全てが逆、シンガー15種ミシンの特徴

このミシン、想像もしていなかった他のミシンとは違う特徴があります。
シンガー15クラスミシンは、HA1と呼ばれる日本の直線家庭用ミシンが手本にしたものなので、多くの点が同じなのですが、ボビンケースが違うのです。

今でもある半回転のボビンケースは左下から右上に向かって角が伸びますが、このシンガー15種は逆方向に角がついています。幸い私の購入したものはボビンケースがついていたのですが、ボビンケースを買いたい場合は購入場所が限られます。ただし、アメリカなどでは比較的簡単に購入することができます。

アメリカではこの15種ミシンのベルトや糸調節器など多くの部品が今でも変わらず販売されているのです。

そしてボビンケースの方向が逆なので、針の付け方、糸の通し方も日本の直線ミシンとは逆になります。糸は右から左に向かって針穴を通します。

2014/06/21

ヴィンテージシンガー 購入ミシンNO18 シンガー15-90

ついに手を出してしまいました。黒ミシン、アンティークミシンと言われる領域の古いものを。
それが、シンガー15種ミシンです。



こちらはおそらく、型番、15-90だと思います。思いますと言うのはあまりはっきりしないからです。説明書を探したところ15種は15-88,15-89が一緒になったものにリンクがはられていて、買ったものと形状がほぼ同じ。88は足踏みミシン、89はハンドホイールがついていると書いていて、これは電動。パーツリストも88、89、90が共通で、画像検索しても90に似ているので、買ったものは90だと思っているという事です。
15-91も似ていますが、こちらは右後ろのモーターが内包されるように隠れているので、これとは違います。
いずれにしても、15クラスは改良を重ねてきましたが、形状やデザインが似ています。

シンガーミシンの場合、ボディに刻印された製造番号を見れば、どこの工場でいつ作られたものが簡単にわかります。WEBに公開されているPDFファイルを参照すればいいのです。

私のものは1936年製で、スコットランド・クライドバンク工場で作られたものです。
クライドバンク工場とともに、シンガーの本拠地アメリカ・ニュージャージー州エリザベス工場製のものが多いようです。

説明書も英語版であれば、ネット上で簡単に手に入ります。Vintage Sewing Machineのコレクターやフォーラムが海外には一定以上存在するためです。説明書も時代を感じさせる雰囲気があってとてもいいです。

まずは念入りにボディの拭き掃除をして、駆動部に注油。
輸送中に衝撃で到着時モーターの取り付け部分の片方が壊れて折れていたので、もう一方のネジだけしっかり締めて、かろうじてモーターが安定する状態になりました。

モーターはイギリス製の純正SIMANCO表記のもの。


購入した直後は油が切れていて、下糸巻時に針駆動を解放する部分がどんなに力をいれても回りませんでしたが、油を注して1,2日経ったら、スルッと回るようになりました。
駆動部への注油も何度かに分けて行うと、さらに滑らかにミシンが動くようになってきました。

直線の縫い目はとてもきれい。直線しかできないので、針の動きが安定しているためでしょう。
ステッチの長さを変えても、問題なく縫い上げていきます。

音もカタカタカタ、と足踏みとも似た何とも愛らしい響き。超高速とはいきませんが、十分な早さで縫う事ができます。

厚地も今のミシンより対応していて、押え圧調節、上糸調節、縫い目長さ調節、返し縫レバー、送り歯ダウンなど、今の職業用ミシンなどの直線ミシンと変わらない機能も持っています。

ちなみに、1889年に初めて電動ミシンを生産したのは、シンガー社です。
自分の買ったミシンが1936年製とわかった時も驚きましたが、それよりもはるか前に電動ミシンがあったと思うと感慨深いと同時に、驚きを覚えました。自分が思っているよりも100年前の世界には色々あったのだと。

鍵付の木製ケースも風格が感じられます。 時を刻んだものだけが醸し出す佇まいです。

2014/06/20

夏に向けてのソーイング Part3 薄手のシャツ

ミシンを買って間もないころ、シャツをつくった話は書きました。
シャツに向いた薄手の生地が安く手に入ったので、前回全然うまく作れなかったシャツを改めて作る事にしました。

参考にしたのは前回と同じ「男のシャツの本」。この中のNO1のベーシックなシャツ。

型は既に写し取っているものがあるのでそれを使いましたが、以前よりも型をちゃんとするために、まずは切った型紙に縫い代の幅○○cmなどと書き込んだり、布目を入れたり、パーツ名や細かい部分も書き込んで修正しました。
前は布を切る大きささえ象って裁断すればいいと思ったのですが、それだけではダメだといくつか経験してわかりました。

改めて本に書いてあることを確認しつつやってみたものの、イマイチ書いている手順説明や図がわかりづらいことを認識。
前回は何も服を作った事がない状態だったので、理解できなかったのかと思ったのですが、その当時よりも知識もついて経験が増した今でも、同じように作りづらさを感じてしまいました。

この本、他のソーイング・型紙本に比べても、工程のページが少なすぎます。
イメージ写真とシャツの説明がメインで、作るという事は二の次になっているような印象です。

型紙を付けていくつもの種類のシャツを掲載しているのですから、もっと工程説明が必要です。
一つ作って覚えてしまえば後は応用が利くので、一つだけでもカラー写真で工程を説明してあるものがあるか、白黒でもいいので端折らないで説明が書いてあればいいのですが、それがないのでかなり不明瞭です。

例えば、折り伏せ縫いと縫い代について、他の本では、初心者もわかりやすいように、殆どの縫い代を1cmで統一して、2枚縫い合わせた後、片方を半分の0.5に切って、1cmの方でかぶせて折り伏せ縫いという方をしていたりしてわかりやすいです。
一方、この本では縫い代が2cmだったり、0.7だったりしてわかりづらいです。どこの部分が何センチの縫い代かをイチイチ確認しなければならず、理解するのに時間がかかります。

接着芯を貼るパーツもそれが表か裏かなど、モノクロの図と小さい文字に目を凝らさないとわかりません。
図もこれで合ってんの?と思いたくなるような箇所がいくつかありました。
これは私の認識違いかもしれませんが、図の表とか裏とか、誤植??と思わせるような部分もあり。。。。
縫い代のバリエーション、工程のややこしさなどを考えると、もうこの本を見ながらでは作りたくないです。パターンはシルエットが綺麗だと評判ですし、その通りだと思うのですが、いかんせん作りにくいのです。

作り方を覚えるという点では、たとえビジュアルが気に入らないとしても、クライムキさんのシャツの本が最適です。これであれば、工程もわかりやすく説明してあり、初心者でも学びながら作っていくことが可能です。この方の本は基本的に実際に作っている事がわかり、普通の人が家で作る時にやりづらい部分を考慮し、うまく作るコツなんかが書いてあります。
一方、男のシャツの本は読者が家で作るという事を想定して書いているのか疑問です。どこに気を付ければいいかわからず、自分で何とかするしかないです。

今回のシャツをほぼ作り終わった後に、ふと文化ファッション体系のメンズウェアⅠにシャツ作りについて書いてあったのを思い出しました。確認するとP72~P82にシャツの作り方・縫製手順が詳しく書いてあったので、これを見ればよかったと後悔。

作り方も今後は自分なりに手順を整理し注意書きなどを書き加えて、自分用のノートでも作った方がいいのかもしれませんね。
パターンも自分で引けるようになればと思っています。

今回作ったシャツはこれ。
グレーと白でバイカラーにしてみました。
 
    


2014/06/18

お気に入りのシャツ復活

気に入った服ほど、頻繁に着るので、すぐにどこかが崩れてきたりします。

襟の折れ目に敗れが
自分も10年くらい前に買ったシャツ、一時よく着ていたのですが、襟の部分に小さな破れが出てきました。
この部分はすぐ汗じみができるので、洗濯前に襟袖用の洗剤を塗ったり、ちょっとこすったりしていたのが悪かったのでしょう。
キレイ目のシャツなので、ちょっとした破れも気になり、何年もクローゼットにしまったままでした。

でも、このシャツ、色味も薄いグリーンとグレーとベージュが入ったような微妙な感じで、なかなか同じようなものは売っていませんでした。
破れがでてから数年後、似たような色のシャツを見つけたので、代わりになるかと買いましたが、素材がコットン100%ではなく、やや伸縮系のものが入っているので、夏近くになると通気性が悪く暑いので、このシャツ程好きにはなれませんでした。

少し前に、同じように襟が破れてきた部分を修復できないかと人から頼まれたので、襟を外して、敗れた部分に別布を当てて、ひっくり返して、元々裏に隠れていて綺麗な方が表になるように縫いました。そうすると問題なくまた着られるようになったと喜んでくれました。
頼まれたシャツはやや分厚いコットンだったので、簡単にできましたが、このシャツはドレスシャツで縫い目も繊細で汚くなったらなーと思って躊躇していましたが、今回思い切ってやってみました。

外した後、破れた部分は小さいので、細かいジグザグ縫いで補修。
裏返して、
切り離したところ
ピンうちは縫い目に垂直の方がいいかもしれませんが、
やりやすかったので、この方向で。
取り付けました。
こんな感じです。

1.8㎜くらいの細かい縫い目にして、端から1㎜あたりを縫っていきました。

襟も裏で生地を寄せてあったりして、表裏でやや布の長さが違うこともあり、表に返すと皺が寄ったりすることもありますが、破れたまま着ないで置いておくよりはいいし、細かい事は気にしないようにしています。

シャツは襟とカフス部分が傷んでくる事が多いですが、今回のように襟をそのまま裏返すだけでなく、別布で襟とカフスを作ってしまってクレリックシャツみたいにしてもいいです。
ただ、適当な布がない事も多いので、今回の方法がより簡単に補修できます。

これで、このシャツもまた着られるようになりました。
気に入ったシャツをまた着たい場合、こんな風にすればまた着られるようになります。
モノとの出会いも一期一会。二度と同じものを買えない事も多いので、こういうやり方で復活させることが出来るので、ミシンに感謝です。
手縫いではこんなに綺麗に縫えません。


※何年も着ないままの服は、洗濯後の残留物が変色して黄色くなってくるのですが、数回洗濯するうちに綺麗になってきます。
このシャツも襟を取り付けた後、OXI CLEANという洗浄剤をお湯に混ぜて漬け置き、数回洗濯して綺麗になってきました。
オキシクリーンは本当に優秀で繊維や衣料だけでなく、家の中やキッチン回りの掃除にも使える万能洗浄剤。以前は洗剤革命というのも購入し今でも家庭内洗浄に使っていますが、どちらが万能かと言われれば、OXI CLEANでしょう。特に衣料・繊維にはいいです。消臭効果もあります。



2014/06/16

ソーイングをして思う事。工業化の恩恵とコストダウンファッション

私は数年前まで気に入った服があればついつい買ってしまう事が多かったが、最近は服を買うことはあまり好きではないし、あまり欲しいと思わない。

以前は本当によく買っていたため、それらの遺産が結構あるが、もともと流行を追う事はしないので、今でも着られる服がほとんどだ。
そして、ちょっと気に入らない長さや幅の服は修正をします。ミシンを買って本当に良かったのは、修正・補修を自分で出来る事です。

昔に比べて今の服はほとんどがスリム化とショート化したものが多いので、簡単に細く、短くすればいいだけだ。そして昨今のスリム化ショート化はコスト削減の影響なのかと思うことがある。

自分で型をとって作ってみると、スリム化して、ショート化するとかなり生地の節約になる。80年代みたいにダボダボの長い服なんか作ろうと思ったらかなり多くの生地がいる。大量生産になれば、なおさら嵩むので、ちょっとでも小さくすればそれだけ少ない生地で服を作れることになる。

小さくなるのと並行した軽量化も顕著な傾向だ。
コートなんかもダウンジャケットなどが主流になり軽くなった。その他の服も軽量化している。
昔のコートを着ると本当に大きく、重い。当時はそれを何の違和感もなく着ていたのに。

以前から服ってサイズが大きくても小さくても値段が同じだから、大き目のLからLLの人は得しているのかなと思っていたが、型を見てみると、長さは思っていたほど変わらない。S→M→Lと上がっていっても各部分で1~2cmくらい増えていくだけだ。
サイズが違ってもコスト的には殆ど変らないので、デザインでスリム化ショート化した方が、効率がいいのでしょう。

また衣料品のコストは多くが手間と人件費なのだと気づきました。
服って自分で作ってみたら、1着作るのに本当に手間がかかることがわかります。
ただし、これを分業化して延々と同じ工程をそれぞれがやっていくとかなり早くできると思います。
自分ひとりで型どりから裁断、芯貼り、アイロン、しつけ、かがり縫い、本縫い、ボタンホールなどすべてやるから、違う工程に行くため準備が必要で、かなり時間がかかります。針を変えたり糸を代えたり、糸調子を見たりするのもこだわったらキリがありません。
これを同じ機械を使ってずっとやり、自分の工程が終わると、次の工程は人がやってくれると、効率的に一着仕上げることができます。

すべての製品は流れ作業や、分業化しないと大量生産できないんですよね。
家内制手工業から、産業革命を経て、分業化、オートメーション化、生産地(国)変更によるコストダウンへと変化して、今のように安く良い製品が手に入るのだと感じます。

ただし、なんでもお金を出して買ってしまうと、手をかけることをせず、構造や仕組みも理解しないままになってしまうので、なんでもいいから手間をかけて行う事は大事だと思います。

料理なんかもそうですね。外食や買ってきたものばかりではなく、自分で小麦粉をこねて、麺やピザ、パンなどを作ってみると、本当にものを作る大変さを理解できます。そして、時にはこんなに簡単に自分でも作れるのかと嬉しい驚きを覚える事もあります。

実際に自分の手を動かしてモノを作ってみると、効率化され、工業化されたものを享受できる今に感謝することにもなります。
また、同じ作業をしても国によって賃金が違うって、本当はおかしい事なのではないかと考えたりします。

2014/06/14

生地端の処理

ソーイングを始めた頃は、生地端をどのように縫うのか、ジグザグやロックミシン処理以外はほぼ知らなかったのですが、いろいろやるにつれて一つ一つ覚えてきました。
既製品を買っている頃は縫い目や処理の方法なんてそれ程気にかけていませんでしたが、今は既製品でもこれはどう処理しているのだろうと気になってみることが増えました。

今回は生地端の処理について、自分の頭を整理する意味でも列挙してみたいと思います。
---この他にもありますが、以下はよく使われるものです---

●三つ折り、二つ折りなど
 これは三巻よりも幅が広め、パンツやスカート、ワンピースの裾などによく使います。

●三巻縫い。
 シャツやハンカチなどの端を綺麗に細目に縫う時に。専用の押えを使うと綺麗に縫えます。

●折り伏せ縫い
 シャツやパンツなどの脇などによく使われています。
 覚えてしまえば簡単なので、ラインを綺麗に描くように縫うことが出来れば、とても良い処理の
 仕方だと思います。

●割り伏せ縫い
 折り伏せ縫いは片側に倒すが、割り伏せ縫いは2枚の布を左右それぞれに倒し、端を内側に
 折って見えないようにして縫う。

●ロックミシンやジグザグ縫い
 これが一番一般的ですが、縫い目が裏で外に出ています。ドレスシャツやドレスパンツなど、
 高級なものはあまりロックやジグザグが見える状態にはなっていないです。

●バイアステープ、バインダーでくるむ
 これも覚えてしまえば難なくできるようになります。専用のバインダー押えがあればそれを使えば、生地を巻き込むように縫ってくれます。テープは市販のテープを使うか、生地を斜めに切って自分で作ってもいいです。その際バイアステープメーカーというのを使って作る事もあります。

なお、前出のMARNIのパンツの中を見てみましたが、殆どの生地端をテープでくるんでいました。
カジュアルパンツでも、ロックでそのままという事はありません。この辺が価格に反映されているんですかね。安めのカジュアルショップで買ったものはロック処理が多いです。

文化ファッション体系1「服飾造形の基礎」の生地端の処理について説明したページの一部





2014/06/12

針板の定規とステッチガイド

最近、立て続けに縫い代1cmのものを縫ったおかげで、針板のステッチガイドを以前にも増して意識するようになりました。

それまでは、リッカーベルニナRCM-1230を最もよく使っていたのですが、1230の針板にはラインが入っていますが、数字は入っていません。

一方、同じベルニナでもビルティオーゾ160やアクティバ130の針板には10、20などの数字が入っています。10、20は針を中基線にした場合に針から1cm、2cmという事です。
これをメインで使ってみると、本当にこのラインに数字が入っているのは親切だなと感じました。

JUKI SPUR25SPにはさらに細かく、5,7,10などと入っています。
たまに端から0.1、0.2などもありますが、多くは端から0.5や1cmの場所を縫う事が多いので、これを意識するとよりまっすぐに縫えるようになってきます。

初心者のころは縫うのに必死で、そこまで目がいかない事もあり、縫う場所に線を引いてそれに沿って縫って行く方が確実ですが、慣れてくると針板のラインに裁ち端を合わせて縫うと1cmの縫い代で綺麗に縫えます。
0.1や0.2も感覚的に押えのこの辺を端に合わせてというように、それぞれのミシンの特徴に慣れれば使いこなせるようになってきます。

またこのライン以外にもまっすぐ縫う工夫としては、ステッチガイドのマグネットがあります。

職業用ミシンの押えセットみたいなのを買った時についていたものですが、これもいいにはいいのですが、カーブなどを縫う際には使いこなすのにややテクニックが要ります。
だから自分は直線時はたまにマグネットを使いますが、カーブを伴う時には針板のガイドを見ながら縫う方がやりやすいです。

職業用や工業用のハイシャンクの押えには、段付き押えというのがメジャーな存在で、この2段になった押えを使えば、ガイドの代わりとなり、マグネットよりも細かい2㎜などの幅で縫えるようになっています。段付き押えは、右左それぞれ1㎜、2.5㎜、10㎜など多くの種類が販売されているようです。
段付き押え、左右
家庭用の場合、こういうステッチガイド・ステッチ定規は、各メーカー形は違うものの大体のものは取り付けられるようになっているので、これを使うのも手です。このガイドに沿わせて縫っていけば綺麗に縫えます。
ちなみにベルニナのものはこんな感じです。

なお、以前書いたベルニナの押えアダプターを付けた場合やBERNINA130と160に付いていたスナップオンタイプの押えではこのステッチ定規を入れる穴がないので、使う事が出来ません。

2014/06/11

ミシンでしつけ

横着な性格なので、いちいちしつけ糸を使って、針で押えじつけや切りじつけなんかするのは面倒に感じる事がある。そんな時私はよくミシンでしつけをします。

やり方は
1.送り歯をさげて
2.一針フットコンで縫ったら                                    
3.手で布を奥にずらして、
4.さらに一針、また手で送って一針、
というようにしていけば粗い目でしつけができます。

                ベルニナ・ビルティオーゾ160を使っての説明図

このやり方は以前も書きましたが、ジャノメ815を買って、モーターのしつけ縫いモードがあり、説明書にもやり方が書いてあったので、これはなかなか便利なのではないかと思ったのです。

リッカー・ベルニナRCM-1230にもしつけ縫い機能がありますが、自動ではなく、一定の長さでコンピューター制御で数回に1回針を落とす形でしつけ用に長い縫い目をつくるのですが、815の説明書に書いてあったやり方だと、殆どのミシンでマニュアルで出来ます。

しつけをした後、ほどけやすい状態の場合、端っこを結んでおけば解けることはないです。
本縫いが終われば、一部を切って、簡単に糸がほどけます。

もちろん、糸は本縫いのものと違う色、布上で目立つ色にするのがいいです。


上糸と下糸を交換するのが面倒な場合は、上糸だけでも違う色の糸にすれば何とかなります。そうする場合は糸立てが2本あるものは違う色の糸こまを糸立てに置いておけばいいです。
私は一応下糸も入れ替えますが。

2014/06/10

型紙うつし、裁断につかう道具

ソーイングに慣れない頃は大体切って、縫っていけば何とかなると思っていましたが、型どおりに切らないと縫う時に、重ねた生地のラインが合わず、縫い合わせしにくくなったりしました。

やはり最初からちゃんと型をとって、綺麗に裁断することは、仕上げにも影響するのだと最初のシャツを作った時に認識。

その後、裁断や型写しに便利な道具を買って、今回のパンツづくりで思う存分使用しました。

今回使ってみて気づいた事を書いておきます。

ロータリーカッターは使いやすい。
押して使うのだが、持ち手をやや立て気味にすると自然に押える力が増し切りやすい。
初めて使った時は使い方をわかっておらず、普通のカッターと同様引いて切ろうとして上手くきれないなーなんて思っていましたが、上記のやり方でやったら綺麗に切れていました。

またロータリーカッターを使うには大き目のカッターマットがあると便利です。小さ目だと大きなものを切ろうとするとき、布と型をずらして使わないといけないので。
私はA1サイズ、90×62cmのものを使っています。

やはりウェイトがあると型写しと裁断がしやすい。
以前はこれを買うほどではないかと思っていたので、適当に重いものを置いて型を写し、生地を裁断していましたが、ウェイトはやっぱりいいです。


透明の方眼定規は縫い代を付ける時に使うと便利。
型紙本の型は縫い代がついていないことが多く、1cmの縫い代を付ける場合、端から1cmのラインに出来上がり線を合わせて定規で引いていけば1cmの縫い代の裁ちはしのラインが書けます。

この定規では数字のすぐ下の線が1cmでその後5㎜刻みで線が入っています。

やっぱり道具を揃えると、効率もよくなり、きれいに仕上がるのだと実感しています。

2014/06/09

夏に向けてのソーイング Part2 白いスリムパンツ

前回書いた短パン製作。同じ型を使って長い白パンツを作りました。
余っていた白いコットン生地があったので、それを使いました。
夏だし白だろ!と。

すでに白いパンツは持っているのですが、やや分厚く、シルエットがワイド。
もっと細めでやや生地も薄いものが欲しかったので、作ることにしました。

ちなみに持っているのはこちら。MARNIというイタリアのブランドのものです。
このブランドのパンツは他のものと違って、スカートのように洗濯などの時に掛けられる、こういうループがついていて好きです。持っている他のMARNIのパンツにも全てこれが付いています。
このロゴの刺繍文字も赤できれいです。


型紙本でスリムと書いていたパンツを作ったのですが、本がやや古いためか、履いてみると思っていたよりワイドでした。
短パンで作った時は程よい空間とゆとりがあり良かったのですが、長いパンツになるとラインが太すぎる気がしたのです。
結局、上の写真の持っているパンツとほぼ同じ形でした。。。。。。

出来上がった後どうしようかと考え、細くすることにしました。
作ってみて気づいたのですが、パンツは簡単にライン変更できます。
作る時、内側の股下の前後を最後の方で縫い合わせるのですが、この部分を細くしてしまえばいいのです。
ついでに自然なラインにするために、深めの股上を浅めにすることにしました。
下記の写真、内側の赤いラインで縫うことにしたのです。

作ったあと、1回履いてみて、ちょっと細くしたいなという時はラインが、自然になるようにパンツを内側と股上部分で小さくすればいいのです。

そして出来上がったパンツはこんな感じです。


型紙ではジッパーでとめる形でしたが、短パンの時とは違い、ボタンフライにしました。自分なりのちょっとした工夫です。持っているパンツを見て参考にしながら作りました。
個人的に好きなブランドのものもボタンフライが多いですし、ジッパーよりもボタンフライが好きなのです。

2014/06/08

夏に向けてのソーイング、Part1 短パン

私の場合ミシンは専ら修正や補修、繕い。たまに小物を縫う事が多い。
前も述べたが、生地も普通に買うと高いので労力をかけて服を作ることをあまりしていない。生地を買う値段で、これでいいかという服があるからだ。

ただ、程よい端切れがいくつか安く手に入ったので、何かこれを使って作ろうかと思った。
5月終わりくらいから、だんだん暑くなってきた。そして、自分は短パンをあまり持っていない。
ずっと短パンや半袖シャツなど、夏用の短く切った服よりも、長パンツと長袖が好きだったからだ。
とはいえ、最近の温暖化でそんなことも言っていられなくなってきた。とにかく日本の夏は暑いので、半袖、短パンは以前よりも出番が増えた。
だから新しい短パンを買うなら、ちょうどいい生地があるからこれで作ってみようと思ったのだ。

参考にしたのが、型紙本「クライムキのメンズパンツカタログ」。

そして、作ったのがこれ。




幅110×100cmの端切れ布で、型をうまく並べて何とかこの生地だけで作ろうと思ったが、ベルト部分だけどうしても足りながったので、同系色の別布で作ることに。

短パンで縫う長さが短いので、かがりは家庭用ミシンのオーバーロック縫いを使いました。


パンツを作るのは初めてだったが、実際に作ってみて、気付いた事を書いておく。

●短パンは長いパンツを単純に切っただけ。
短パンも長いパンツも膝上は同じ型を使います。
だからはじめは紺色の短パンをつくりましたが、その後膝から下の型を取って、長パンツも作りました。(これについては次回)

●短パンの股下はS~LLまで同じ長さ。股上で寸法を変えている。(型によっては違うかもしれませんが、自分が作ったものはそうでした。)

●樹脂製のジッパーは長さ調節が簡単にできる。余分な部分は切ってしまって、あとは留め金の代わりにジグザグ縫いを使って糸で留め部分を作ってしまう。

●既製品のジーンズなどは縫い代を残していませんが、ドレスパンツは、ウェスト出しできるように股上後ろ部分で縫い代部分を切らずに残してあることに気づきました。
自分で作る場合、今後サイズが変わるかもと思う場合は縫い代に余裕を持たせておくのも手です。

●本に書いてある長さの布がなくても、縦横の布目を配慮して、工夫してうまく隙間が少なくなるよう配置すれば、本に書いてあるよりも短い布でも作れる。

2014/06/07

家庭用ミシンでニットを縫う裏ワザ

家庭用ミシンでニットを縫うと、何も対策をしないと、どうしても生地が伸びてしまいます。
普通に直線を縫っているだけなのに、ビロ~~ンとしてしまうのです。家庭用ミシンにある伸縮縫い(細いギザギザ模様)もいいのですが、ニットの裾など表から見えるところは何となく直線にしたいもの。

自分はニット生地はあまり縫わないのですが、カットソーやTシャツなどの丈を短くしたりするときにたまにニットを縫います。

最初はあまり気にしていなかったのですが、ある時伸びやすいカットソーの丈を短くしたら、本当に直線の裾のライン-------が\_____/な感じの裾になってしまいました。
真ん中がビロ~~ンと長くて不恰好になったのです。

もちろん差動付4本糸ロックミシンで裾を仕上げてしまえればいいのですが、ロックを使うと裾が直線縫いになりません。こんな時カバーロックがあるとニット地の裾上げや袖も簡単に市販品のように仕上げられるのですが、それを買うお金があったらカットソーやTシャツがたくさん買えてしまうので、あまり使わないものにそんなに出費はできません。
カバーロック兼用のロックミシンもあるようですが、これもまた高いです。

これは何とかしないと、と思っていて、ネットで、家庭用ミシンでニットを縫っても伸びないようにする裏ワザを説明してくれているページがありました。
紙やすりを押えの下に入れて縫うやり方なのですが、以前発見していつかやってみようかと思っていたのですが、なかなかその機会がなく、数か月。
暑くなってきたので、半袖カットソーの裾上げをする際にやってみたのです。

押えの下に、紙やすりのザラザラした面を下向けにして、布に合わせる感じにしていたのですが、縫い合わせる際、上の布はヤスリでホールドされるのですが、どうも下の布は伸びていっている感じで、うまく出来ませんでした。
殆どのページでは押えと布の間にヤスリ下向けという、やり方でやっていたのですが、自分の場合これでは2枚目(下)のニット生地がホールドされていないので、どうも曲がったり伸びたりしている気がしてうまく縫えませんでした。
ヤスリを下向け、押えの下に入れた時
そして、これはやっぱり下の布も含めて針板の穴に落ちないようにして、さらに下の布がヤスリでしっかりキャッチされていないといけないのではと考え、上から、押え、ニット生地2枚、ヤスリの順に入れて縫ってみたら、うまく行きました!
針は左基線にして、ヤスリは針落ち位置に重ならないようにして右から入れることで、やりやすく、より効果が得られると思います。
やすりを上向け2枚重ねのニット生地下に
なお、家庭用ミシンの直線用針板や職業用ミシンなど針板穴が小さいものは、普通の家庭用ミシンよりは伸びにくいとは思いますが、これらの場合にヤスリをいれたらどうかというのは、(やっていないので推測ですが)、しないよりは生地がホールドされるので少しは効果があるのではないかと。

紙ヤスリ以外にも、紙を一緒に縫う方法もありますし、伸び止めテープを貼って縫うというやり方もあります。
伸び止めテープを使うやり方が一番いいとは思いますが、それがない場合は紙やすりは100円ショップにも売っていますので簡単にできます。
繊細な生地は細目で、粗めの重い生地であれば粗目で、いずれにしても生地を傷つけない程度の紙やすりを使えばいいと思います。

その他、ニット用の針、レジロンなどの伸縮性のある糸なんかがあれば尚良いかと。


※紙やすり(サンドペーパー)を使う方法はニット以外では、縫いずれを防ぐためにも使えるようです。文化ファッション体系「服飾造形の基礎」にも縫いずれを防ぐためということでヤスリを押えの下で下向けにして使っています。


2014/06/06

ロックミシンの不具合

購入した3本糸ロックミシンBL3-407も縫い調子がそろわない、ちゃんと縫えないということでした。でもこの時代のミシン、頑丈なのは感覚的にわかっていたので、ちょっとした不具合だろうと推察し購入。おそらく針の問題ではと。

このロックミシン、DC×1という針を使います。ちょっと短めの針です。
ただし、届いた付属品ボックスにはBL1という針が入っていました。

当然これではうまく縫えません。BL1とDC1では針の長さが違います。

DC1を探していくつか手芸屋を見てみたが置いてないところもあり、あったところも1000円近くするうえ、針号数9号しかない。11号と14号がほしいので、結局Yオークションで購入。とても早く届けていただいた。
メーカーはわからないが、とてもきれいなパッケージ、ブルーのこの針入れは407くんにぴったり。

届いてすぐに試し縫いしたときは、違う針(BL1)がついていたので、目とびして全然縫えませんでしたが、新しい針で縫ってみると、、、、
なんということでしょう!
それまで目飛びしてちゃんと縫えなかったロック君が何とも美しき環状の糸を形成するではありませんか。3本の糸が綺麗なかがり形状を描いています。

ロックミシンって家庭用ミシン程、不具合は少ないような気がします。耐久性は現行ロックも結構あると思います。目とびの原因を調べたところ、針の摩耗がほとんどで、その他あるとすればメンテナンス不足によるホコリ堆積や油切れなのだと認識。

家庭用ミシンみたいに模様を変えたり、針位置が動いたりせず、複雑な動きをしない反復運動の連続だからなのではないかと。

だから、ずっと使っていて調子が悪くて縫えなくなったロックミシンがあれば、まず針を疑ってください。ロックミシンの不具合に対して最初に行うのは針の交換だと思います。

次は油です。これを怠ると不具合が起きやすいです。My Lockも油を注していなかったために動かなくなったのは以前書きましたが、注油も非常に重要です!
BL3-407の説明書、注油について書かれた部分では、一番上の1か所には20-30滴注油と書かれています。この多さに驚きました。 その他は1-2滴です。
機種によって注す量は違うでしょうから、説明書どおりに定期的に自身でメンテナンスすることをお勧めします。