使った感想はというと、まず、パワーがあるのはわかりました。力のないミシンはただ針が上下しているだけに見えるものもありますが、パワーのあるミシンは針が半分くらい下がった後さらに力が増すような感覚があります。グイーングイーンといった音で針が貫通していく感じです。さらに針の動きに合わせて、送りもしっかりしているのが見てとれます。
パワー以外で興味があったのが手元操作。手元操作と言えば、ミシンを使う時に、フットコン出して本体とつないで足元に置いて、それをまた片づける、ということをやや億劫に感じていたので、ほんのちょっとだけ使いたい時に、フットコンをセットせずに手元操作もあれば便利だなと思ったのです。
赤いボタンがスタートストップボタン、グレーが返し縫い |
まだ第1号機山崎君は良かったです、手元操作でも。電動だからスイッチいれてから止めるまで、自分が設定したスピード調節の通りのスピードで動くからです。一方、センサークラフトやJUKI7800の場合、手元操作にするとコンピューターミシンの勝手な制御機能なのか、どれだけ早いに設定していても縫い始めと返し縫いで遅くなってしまうのです。これには苦労します。
普通以上のスピードに設定しておくと3針ほど進んだ後、急に早くなります。操作が自分の思い通りにならないのです。これではいくらパワーがあってもイライラし、もういいやとなってしまいます。
センサークラフトの縫い始めと返し縫が遅いのは、手元操作ならではの設定なんですかね。他のスタートストップボタンがある最近のミシンを知らないので、何とも言えません。
最近のものがそうなら本当に手元操作って、いらないという結論になります。たとえそれが当初の想定である、炬燵で使う事を考えても。
刺繍ミシンはボタン操作があった方がよさそうですし、ボタンホールも自動で勝手にやってくれる場合は便利ですが、それ以外ならフットコンだけで十分だとわかりました。
手元操作はやっぱりダメだ、と思ったので、後にセンクラのフットコンをかいました。
フットコンを付ければどうかという話ですが、もちろん手元操作よりいいのは言うまでもありませんが、フットコン自体の操作感はすこぶる普通。
とりわけ良くもないが、悪くもないといったところ。
また、センサークラフトは自動糸調節がついていますが、上糸ダイヤルを自動に合わせても、何となく、これ本当に自動なの?と思う糸調子でした。
もちろんマニュアルの場合は、上糸のダイヤルで調節すればいいだけですが、自動(オート)となっていて、普通の布しか縫っていないのに糸調子が合わないのは何となく気持ちが悪かったので、結局、水平釜なのに下糸釜のネジをちょっといじって、ちょうどいいように糸調子を合わせました。
エクセル815もHL2-350もそうでしたが、ジャノメのミシンはどれも糸調節がなかなか合わなくて苦労しました。中古だから合っていないものにたまたま当たったのかもしれませんが、購入した3台全て、最初糸調子がうまく合いませんでした。
送り長さとふり幅の設定値がボタンで操作出来て、電光掲示でデジタル表示されるのは今のミシンと同じで便利です。ただし、針基線は左と中のみです。細かい針位置設定は出来ませんので、その点は今のコンピューターミシンに一歩譲ります。縫い模様は十分で、ひらがなとアルファベットの文字縫いもできます。
自動糸切もありませんし、自動糸調節もJUKI-7800のような完璧に近いものとは違います。
これは、あくまで個人的な意見です。私が垂直釜が好きだという事もありますから、どうしても垂直釜ミシンの方が評価が高くなってしまいます。
ただし、ミシンにあまり慣れていない人から、「中古ミシンでいいんだけど、どのミシンがいい?」 と聞かれたら、センサークラフトは躊躇なく、お勧めできるミシンです。
ベルニナや工業用垂直釜を使うミシンはボビンの入手がしにくいのと、下糸セットが面倒だという人にはお勧めできません。今の常識的な使い方が出来て、なおかつパワフル、昔からは考えられない程の値段で手に入り、故障も少ないと言われているセンサークラフトやメモリークラフトは今でも大事に使えば、本当に頼もしい相棒となってくれる事は間違いありません。
センサークラフトは上送り押えも標準で付いていますし、センサー式のボタンホール押えなんていうものもあります。このミシンが当時の高級ミシンだった事がうかがえる部分です。
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