2014/05/19

ベビーロックの鈴木製作所と女性の活躍

前回YDK山本電気についてお話しましたが、今回はベビーロックのロックミシンを製造している鈴木製作所について書いてみたい。
ミシンに限らず大手メーカーが海外に製造拠点を次々に移転していく中、ベビーロックはその多くを山形にある鈴木製作所で作っています。だからこのジャンルでは他の追随を許さない程のリーダー企業となっています。世界中にここ程優れたロックミシンを作るところはないでしょう。

ちなみに英語ではロックミシンの事をSergerと呼んでいますが、ロックミシン(Serger)は基本的に日本メーカーが作っています。ベルニナやハスクバーナが出しているSergerも中身は日本メーカーのものです。工業用ロックではJUKI、ブラザーの他、ペガサスやヤマトなんかも有名です。

ちなみに、ベビーロックの鈴木製作所は山形から世界へ!がキャッチコピーのようです。
http://www.suzuki-ss.co.jp/
YDK、鈴木製作所ともに東北にあり、日本の製造業の多くは実は地方に拠点を置いています。今は何でも一極集中ですが、交通網も発達し移動時間が短縮され、モノの物流も格段に早くなり、ネット環境も整った現在、何でも一極集中して効率を上げるつもりが、逆に労働効率だけでなく生活効率を下げる国の方針にやや疑問を感じます。

政治家も地方活性化!とウケのいい事を選挙時やマニフェストで言っていても、その実、真剣には考えていません。
そんな国の方針や政治がどうとか関係なく、これら製造力のある世界に誇るべきメーカーは日々真面目に製品を作っています。こういう企業は地元の女性の労働力に支えられています。
今の政権は女性の社会進出や女性の活用なんて体のいい言葉を使っていますが、こういう企業は昔から地元の主婦の力を活用しています。女性のスタッフの力なしには成立しません。
下記は前出の鈴木製作所の女性スタッフたちのインタビューです。このベビーロックのインタビュー集を見ているとベビーロックのロックミシンが欲しくなります。
http://www.babylock.co.jp/interview/02/index.html

東京で言っている絵空事は関係なく、これらの女性は日本の力を盛り上げるのに昔から変わらず貢献していて、活性化なんて言われなくても、もう十分活動的なのです。
そういう会社の製品は不具合が少ないので、世界から日本製品は質がいいとなるのです。今や多くの日本企業も海外に製造拠点を移していて、本当の日本製なんて数える程ですが、東北を始め日本の地方に残る製造業を大事にしてほしいです。
これらの企業の継続的な事業活動なくして、日本の発展維持はあり得ません。

COOL JAPANとか上辺のイメージをアピールしなくても、いいものを作って発信していけば世界の人からの信頼は確保できるのです。国や政策者は、表面をつくろって無理にキャッチコピーをつけてイメージを作り上げなくてもいいです。地方で真面目に製造している会社が世界の人に知ってもらうための手助けだけをしていればいいのです。COOL JAPANという言葉自体イギリスのパクリなので、所詮その程度のものです。

グローバリゼーションの影響で、製造業を捨てて金融にシフトしたアメリカやイギリス、シンガポールや香港などを見て負けないようにと方針を決めるのではなく、ドイツや北欧、フランス、イタリアなど金融ではなく物づくりや文化を大事にする国を指標として欲しいものです。

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