家庭用ミシンを買う際に、ジーンズを縫えるか、雑巾を縫えるか、革を縫えるかというのを気にする人が多いようです。
雑巾についてはパイルの起毛などもあり、思っているより縫うのが難しい素材なので、ミシンで縫うよりも手縫いで済ませるか、100円ショップで買ってきてもいいのではないかと思う事があるので、ここでは論じません。
ジーンズについては、テレビショッピングのミシン販売でも、デニム10枚重ねなどを縫っていますが、実際に折り目が何枚も重なったところは貫通しても、段差により送りがうまく行かない事があるのです。重なった部分だけはずみ車を手で回したり、工夫することによって、大抵のミシンで縫えるのではないかと思います。
職業用などパワーがあるとされているミシンでも機種によっては、ジーンズなどの厚い生地は何とか縫えたというものも中にはあるようですので、あまり厚いものは自分で工夫することも大事です。
そして、革ですが、これも柔らかい革なら多くの家庭用ミシンで縫えると思います。
私が持っているミシンでは、ベルニナの全てのミシン、JUKI HZL-7800などは難なく革は縫えます。これらの機種は職業用と同じくらい厚地を縫えると思います。
その他、昔の直線ミシン(ジャノメHL2-350など)、ジャノメ・エクセル815も問題なく革が縫えました。
革を縫うときは、上送り押えを使うのがいいですが、そうでなくても縫いずれせずに縫えるものはあります。またテフロン押えはすべりを良くするものらしいですが、普通の押えと比べて若干良いという程度かと思います。
中古であれば、ジャノメのメモリア、メモリークラフト、センサークラフトは優れたミシンですので革も縫えます。この当時のジャノメコンピューターミシンはパワーがあり、ベルニナくらい縫えると思います。
JUKIもHZL7000番台や9000番台などもパワーがあるので同様です。
現行ミシンでは、ジャノメCK.、JUKIエクシード、JUKIグレース、JUKI HZL-T470などはパワーがあるので、一定までの厚さなら革も問題ないでしょう。
ジャノメJP510やJP710などの人気機種、ジャノメの電子ミシン、ブラザー・フェリエ・、ソレイユなどの中上位機種も薄目の革なら縫えると思います。
そして、ジャノメ・ホームレザー110はその名の通り家庭で革を縫うために作られた商品ですが、これも一定までなら縫えますが、あまり厚いものは無理でしょう。このミシンは上送りなどの付属品が標準で付いている以外、その他の中位以上のジャノメミシンと何が違うのか不明です。
職業用と同じくらいパワーのあるミシンなら、糸は20番くらいまでの太さなら対応可能だと思いますが、それ以上太い糸になると調整しないと綺麗に縫うのは難しいでしょう。
普通の家庭用ミシンで対応する糸は、通常30番までです。
家庭用ミシンで、革を縫って何か作りたい人にはこちらの本がお勧めです。
「オーソドキシーの 家ミシンで作る 革の小物とBag」
この本には、革を使った小物やバッグの作り方が載っていて、基本的に家庭用ミシンで縫えるものを前提としています。
写真つきで細かく工程を説明してくれているので、非常にわかりやすいです。各アイテムを作る手順や内部構造を理解できるので、これを覚えれば応用もできます。
ちなみにこの本ではブラザーのミシンを使っています。
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