2014/03/01

きっかけは、トートバッグと赤いニットの紳士

私がなぜミシンを買おうと思ったかというと、ずばり鞄を作るためでした。その頃革のトートバッグが欲しくて色んな店に見に行きましたが、安くても1万5千円、そこそこのものになると3万くらいはしてしまう。これはまあまあいいなと思ったものが一応みつかったのですが、革の色と持ち手の部分などはそんなに好きではない。ということで買わずに近くにあったハンズへぶらりと行きました。

 他の買い物の用があったのですが、たまたま寄ったレザークラフトのコーナー、革が売っている。そして革の手縫いの仕方も無料のリーフレットであるではないですか。なんと親切な。

これもしかしたらトートバッグぐらいならできるのでは?? でもなー、そんな簡単には、と逡巡していると、そこに年のころはOver60、とはいえ背筋もピンと伸びて赤いニットがこれほど似合う紳士が日本にどれだけいるだろうかと思わせる人が横で革を物色しているではないか。そしてスパっといくつか選んだ革を持ってレジへ足早に行ってしまう。これが後押しして、よし自分もやってみるか! と相成りました。革を選び穴あけの金具を買い、蠟引きの糸を買ったのがすべての始まりでした。

 参考になる市販の革バッグの寸法を調べ自分で何とか初めてみる。とはいえ革を切り、穴をあけ3穴ポンチで空け、手縫いでやったが、これはなかなか大変な作業。穴をあけて手で針を通していくが革の縫い方は2つ針を使って縫っていくのですが、開けたものの通りにくい穴もあり普通の布を縫うよりも大変。大きなサイズにしたので本当に疲れてしまいました。一通り袋部分を縫い終わった頃には疲れていて、革のなめし薬の匂いにもやられて頭が痛い。もう持ち手はやりたくないなーといったん頓挫。とはいえ革もタダではなかったし、革トートも持てず。そんなこんなで数日やり過ごしたが、革鞄作りもミシンだったらどんなに楽だろうと思った次第。


といっても革なんてミシンで縫えるのかと思っていて見つけたのが、江面旨美さんというバッグデザイナーの人の本。

そういえばハンズの革コーナーにも置いてあったのを思い出す。家庭用ミシンでも縫えるような感じもする。色々調べてもこれについては答えが出ないまま某オークションサイトでミシンを検索。あまりにも多くのミシンが出ているが、どういう違いがあるのかどのメーカーがいいのか、機能はいろいろ書いてあるが全く見当がつかない。うーん、見るだけで疲れたというのが最初の印象。

 そうこうするうちに通販生活のミシンをたまたま目にする。これ垂直ガマとかサポートが長いと書いてある。すごく好みのデザインではないが、かといって嫌う要素もないシンプルな見た目。糸締まりがいいとも書いてある。糸締まりがいいと何がいいのかさっぱりわからないが、ロングセラーとも書いてある。これちょっと見てみるかとオークションで検索すると、いくつか出品中。山崎ミシンでも発売年によりモデルNOがあるとも知らず、安く出品されていたものに、まあ気に入らなくても痛くはないかという金額を入札。何人か入札があって少し値が上がるがCDアルバム1枚分くらいの値段で落札。ありゃ、落札できた、という感想。さて届くのが待ち遠しいなーと待つこと2,3日、MY FIRST ミシンが届いたのであった。このミシンについての続きはまた次回に。

その時作った革のトート。手縫いで袋部分を縫い、持ち手部分はその後購入した革も難なく縫える頑丈な家庭用コンピューターミシンで仕上げました。こちらは完成品。何か所か失敗もしていますがこんな感じでした。









江面さんが山崎ミシンのWEBページで鞄の型紙を出しています。シンプルながらちょっとしたひねりが利いてちょいシャレな感じです。型紙はこちら


山崎ミシンはこういう部分でも消費者へのサービスを提供しています。他のミシン会社も有名なデザイナーの型紙とか買う時の特典としてつけたらどうでしょうかね。そしたらもっとミシンを買って作ってみようかと思う新規ミシン購入者が増えたり、購入の特典にもなると思うのですが。他の会社もネット上に型とかあるみたいですが、手作り感満載のダサいものばかりです。洋裁本なら結構いいものもあるのに、ミシン関連になると、ちょっと・・・・というものが多い。値段が数百円から千円くらいのお茶やビールでも特典ついているんですから

3 件のコメント :

  1. 実は革や帆布を縫いたいと思っています。厚めのものを。
    布帛に革を重ねて縫ったことはありますが、革だけでは試し縫い程度です。
    思いきれない理由がミシンの糸調子が太い糸で不調になるのが怖いのもあります。

    ハナシ人さんのお使いのミシン糸は30番位の糸でしょうか?
    シュプールやHZL-7800ではどんな感じなのでしょうか。
    太い糸の縫い目はひかれるものがあります。味があるっていうか・・
    でもいまだに50番止まりで30番に手が出せないでいます。

    テトロンは実用的ですが縫い目としてはあまり好きではありません、
    キングフィットがいいというネット情報から
    いろいろ購入しましたがキングフィットの60番は太さがスパン糸の100番相当で薄地にはいいですが、
    何か足りないんです。無機質っていうか。

    針は革専用のものを購入したのですがなかなか踏み出せないです。

    昔母が使っていたミシンではなぜか30番の糸ばかりで
    糸調子器がガタガタになっていた記憶があります。
    そのイメージのせいかもしれませんが。

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  2. 革の場合は30番の糸を使うことも多いです。30番くらいなら、家庭用でも何とかなります。HZL-7800は30番までは自動糸調子でセンサーが調整してくれると思います。シュプールの場合、帆布を縫う時に20番を使った事があります。上糸調子を強めにして調節する必要がありますが、問題なく縫えます。
    それ以上は使った事がありません。革も細かい縫い目にするなら、50番でも縫った事があります。

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  3. お返事ありがとうございます。
    20番までできるんですね。30番位の糸を挑戦したいと思います。
    またHP訪問させていただきます。

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